空に染まる白い雲。




「おいっこら!こっちにパス渡せっ!」

と、広が言う。






ボールを持っていたやつは
すかさず広に渡した。








広は何度もドリブルしながら
あとの選手を抜き


ゴールに近づく。







そして、折り曲げていた姿勢を
真っ直ぐに直して





ボールをシュートする。











もちろん綺麗にくるくると回るボールは



ゴールにシュッと入った。













「大樹。広の癖覚えとけよ。俺は後の選手全員覚えるから。」




大樹は文句を言わずその通りにした。











それから…





ピーーーーーッ!!

と、ホイッスルが体育館に響いた。






もちろん、広のチームが勝った。









俺は全員の癖を覚えた。

それから大樹の方を見る。






なぜか大樹は難しい顔をしていた。






「なんかさぁ…大樹…前よりトラベリングが多くなった…三歩歩きそうになって反則になったり…」





「それと相手にボールとられると
必ずリズム崩れて、立て直すのに一分かかるよね。」



大樹は昔から観察力がいいから
テキパキとそうして言えるのだ。



リズムなんて分かるわけない。




けど、前大樹は俺にアドバイスをくれた。





やっぱ、大樹はすごいと思う。




「そうか。じゃあ、もう下見終わったし
帰るか?先輩に報告しねぇと。」






大樹は、ニカッと笑い

「おうっ」

と、返事した。