【空 side】
『はな、れてくださ、い…』
その言葉が嫌でも離れない。
俺さ…頑張って告白したんだよ??
大樹に悪いけど
勝手に告白しちゃったし
大樹の白雲に対する気持ちも言った。
俺は暗い夜道を一人でとぼとぼと悲しく歩く。
なんでだろ??
白雲は俺のことや大樹が嫌いだったのか?
なんで、嫌いって言ったんだ?
離れてって言ったんだ??
今の白雲がまったく分からない。
またひとりぼっちになるのを知ってて
離れてって言ったのか??
俺、はっきり言えば失恋…したんだよな?
好きになると止まらない。
確か、んなこと白雲に言ったよな…
どうしよう…頭がまったく働かない。
「え…っ」
俺はぼーっとして歩いていたからか
そこに自転車があったことに気づけなくて
思いっきりつまづいてしまった。
どん…
と、転び地面に倒れた俺。
膝がじんじんする。
「…くっ…。」
立ち上がろうとしない俺。
どうすれば…どうすれば…
白雲は一人にならないで済む??
なんで…俺は…
泣いてんだよ……っ