「きょ、今日いい天気だね…!」
私は慌てて言った。
空くんは、「そうだな。」と返事をしてくれた。
ーーっ
…??
今、脳がピリリッとしたんだけど……
急に私の頭の中に色々なものが
流れ込んできた。
色々な記憶がごちゃまぜしてきて
私は頭を抱えた。
「ちょっ…大丈夫か?やっぱり今日具合悪い?」
空くんは私に近づく。
そんな私は首を振った。
「ご、ごめ、ん…どうしたら…いいか、分からなくて…」
私はまだ頭を抱えていた。
それから私の目からたくさん雫が落ちてきた。
な、なんで…
雫のせいでシーツをどんどん濡らしていく。
「っ!!、白雲?!」
「空く、ん…」
私は空くんの名を呼んだ。
「ナースコールっ!」
空くんはナースコールに手を伸ばす。
でも、私はそれを止め…
空くんの腕にしがみつく。
「い、い…いいの…っ」
涙声で言った。
どうせ、言っても安静にしてましょう。で外に出られなくなる。
それに…
空くんのこと…
やっと思い出せた。
でも、その"人物"だけ。
あとは何も覚えていない。
趣味やらそれに関係あるもの…
でも思い出せただけで充分…。
"あれ"を作らないと…
きっと他のこと…思い出せなくなる…


