ちづるside しばらく走った。 もうすこしで、家…… 「う………あぁ、っ……ぁ」 わ、かれちゃった。 隣からいなくなっちゃった。 大好きな髪や手や声も、もう…あたしの中から消える。 「ふ………ぅ…ッ」 道にうずくまる。 泣いて泣いて泣いて。 溢れて止まらない。 「……上原?」 顔を上げると、前にはもうすっかり見慣れた顔。 「み…きく…___...」 名前を呼ぶ前に抱き上げられた。 もう、驚く気力もなく、 ただ、ただ 三木くんの体の中でずっと泣いていた。