いきなり名前を呼ばれ、ぴくりと小さく跳ねる体。 三木くんが言ったのは “あの事” 「え………ぁ、うん……」 「上原は、どうしたい?……………その、別れる気はあんの?」 「、」 三木くんが優しく問う。 別れる気。 な、んて。ない、 だ、けど…… 今のあたしは、進めない。 前を向けない。 カチカチと、時計が時を刻む。