涙が溢れ出して雨の雫に混ざってシャツに落ちる。 「上原、一回落ち着こ。ゆっくりでいいから」 あぁ、三木くんはなんて優しい人なんだろう…。 あたしがカサを落としたせいで肩が少し濡れてるのに。 「奏太が……」 「…うん」 お願い、ちゃんと喋って、 あたしの口。 「……………………わかれようって」 知らなかった。 別れる事が、こんなに苦しくて 重たいなんて。 繋がりがなくなるって こんなに悲しいなんて、 知らなかった。