奏太side 「奏ーーーーー太ーーーー」 でかい声で友達が言う。 相変わらずみんなうっせぇな。 そんな友達が、『あ』と小さく声を出し、 「彼女と帰る感じですか?奏太さん。」 ニヤニヤと気持ち悪い笑みを含めて言った。 そんな事に目もくれず、俺は雨が降っている窓の外を見つめる。 彼女と、帰る………か。 「……いや、今帰ってった」 俺が見つめていた先には、カサに入る二つの背中。