「ねぇ…?そーた?」



エリカがそう言って俺の手を握った。



俺は
その手をゆっくりと離す。



「そ……うた……?」



エリカは不思議そうな顔をして、俺を見上げた。



全部、
俺が悪い。


こんな、フラフラしてっから……

また、エリカを傷つけてしまう。


でもな?エリカ…

俺はやっぱり、あいつのこと好きなんだ。
ちづるの背中ばっか見てるのは嫌なんだ。


俺はちづるを追い越して、前に立って

あいつを好きでいたい。


雑貨店の中にいる人や、店の前を通り過ぎて行く人。

そんな人達を視界の隅で捉えて、

俺はまっすぐ



エリカの目をみた。