「嫌いになんないよ…?」



「………ぇ…」


あたしの心を見透かした様に三木くんご答えた。



「俺は、上原を嫌いになんてならない」


そう言って、


あたしをぎゅっと、抱きしめてくれた。

震える体をなだめるように。


「………っ…ぅ」


なにも言えないのが、とても歯がゆい。



寒い中、あたしはずっと三木くんの中で泣いた。



なにも言えない事が、悔しくて

三木くんが優しすぎて、

あたしがこんな風に思っていることが、苦しくて



あたしはずっと泣いたんだ。