「なんでこんなこと……」 奏太は、落ち着いた風貌で座りながら答えた。 「なんでって…足痛そうだったから」 「三木くん達とはぐれちゃったじゃんかっ」 …なんなの……… 息を吐いて、あたしも奏太の前に座ることにした。 観覧車の窓を見つめる。 ミニチュアになった様な、遊園地。 三木くん、大丈夫かなぁ…… エリカちゃんと一緒だったらちょっと嫌だけど、あたしも人のこと言えないし… あたしは、それからしばらくの間 小さなアトラクション達や、たくさんいる人をぼーっと 眺めていた。