「あっ!ほんとだー……遠ーい」 目的地を見つけ、やっと動き出すあたし達。 ……てか 人多すぎっっ… 人混みの多さが半端じゃない。 すれ違う人とぶつかる肩。 どんどん離れて行くみんなの背中。 「っすみません…通し…__…」 みんなの背中はもう、ほとんど見えない。 急がなきゃ… こんなとこで迷子になったら最悪だよー… そう、思っても思うように前に進めない。 もたもたしている自分が悪いのだけれど、すれ違う人に足を踏まれてしまった。 「…つッ」 い………た…