後ろから聞こえる声。 あたしを、 『ちづる』って呼ぶ人なんか 一人しかいない。 「そ…うた………」 「何やってんの?」 あたしを見て苦笑いする奏太。 ……なにって、缶達と…戯れてます。 「ジュース持ちきれなくって………」 ここは、あっさり言おう。うん、それがいい。 「だから手伝うかって聞いたのに……」 奏太はそう言いながら、ベンチに置いてあった缶を何本か、持ってくれた。