7分の1のスキ。





お化け屋敷の出口でエリカちゃん達と合流し、それから幾つかのアトラクションに乗って、お昼時になった時。




「おなかすいたねぇー…」



エリカちゃんが、お腹をさすりながら言った。



「あ、俺なんか買って来るよ?」




そう言って三木くんは、お昼の買い出しに行き、あたし達は座って食べる場所を探した。



日当たりがいいベンチに三人で腰掛け、三木くんを待つ。


はずだったんだけど……


「エリカ、ちょっとトイレ行って来るね」



エリカちゃんがふわりと髪を揺らしてベンチから立ち上がり、三木くんに続いて席を立つ。



え…!?


ちょっと、………二人だけ…?



残されたあたしと奏太。




気まずいにも程がある。


…………………。




あたしはその沈黙に耐えられず、立ち上がってカバンから財布を取り出した。



「の、飲み物買ってくるっ」


こんなの、耐えられるわけないじゃん!!



「え………手伝うか?」



その瞬間少しだけ、体が震えたと思う。



だって、奏太の口から声がでて来たから………



ずこく、久しぶりに聞いた気がする。