「前、危ない」 「へ?」 よく見ると、あたしが歩いて行く少し先の道は曲がり角になっていて、 壁だった。 今のまま歩いてたら絶対ぶつかってた。 「ははっ、上原。ほんとあぶなっかしーな」 恥ずかしすぎて、死にそう。 「……ご、ごめん」 「さっさと終わらせよ、上原が危険だから」 そう言って小さく笑う。 「うん」 また歩き出すあたしたち。