「ばーか。…お前もうちょっと大事にしろよ」 ぱしん、と奏太が俺の頭を叩いた。 俺…さっきも叩かれたばっかなんですけど… 「いてーよ。…お前は幸せそうでいいよなぁー」 はぁ…とため息をついて、壁にによりかかっている奏太の隣にしゃがんだ。 「そうでもねぇよ……」 「ん?なんか言ったー?」 「いや、なんもねーよ」 ポツリと、奏太が何かつぶやいてたけど、俺には小さすぎて聞こえなかった。