7分の1のスキ。




高弥side



「もう高弥わけわかんないッ!!別れるっ!」


その声と同時に、俺の頬に感じる鈍い痛み。


俺に痛みを残したまま、その先輩は走って行った。


「いって……」


じんじんする、そこを手で抑える。

先輩から別れようって言ってきたのに、なんで俺が叩かれなきゃなんねーんだよ……


別れようって言われたから、うん、わかったって言っただけなのに。

意味不明だわ……

先輩の行動に痛みと怒りがふつふつと湧き上がってきた。

軽く舌打ちをして、壁に手をつきながらふらふらと歩く。


もう、忘れよーっと。


自分でも笑えるくらいに、軽く考えすぎだ。
ほんとに…笑えるわ…




「高弥?」

名前を呼ばれて振り向くと、奏太がいた。

「なにしてんの?」

奏太にそう言われて空を見た。


「んー…修羅場?」

そう言って小さく笑う。