「じゃあ、俺もう帰るねー」
公園を出た後、三木くんがあたしの家まで送ってくれた。
外はもう、まっくら。
あたしにそう言った後、三木くんは帰る気満々。
……やだ。
もうちょっと一緒にいたいな…
反射的に三木くんの袖を掴むあたし。
「??」
三木くんは立ち止まる。
「あの……みきく…ん」
もうちょっと、一緒にいたいよ…
なんて、言えないんだけど。
帰って欲しくないの…
「上原、その顔やばい………かわいすぎるわ…」
目をそらして照れた顔で言う。
「へ?…あっ、ごめん!………ごめんね、早く帰りたいよね…?」
うわーーーーーーーーっ
なにやってんのあたし。
そして、さらっとなに言っちゃってんの?このひと!!
恥ずかしくて、俯いてしまう。

![無題: 小野寺久子より [修正中]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.781/img/book/genre6.png)
