「うっそぉーーーーーーーーっっ!?」



キーンと、耳に響く麻衣の声。

でも、みんなが歌う音量には負けたみたいだけど。


「だから、宮下より俺のが優先」


やめてー、三木くん。
これ以上、麻衣をおちょくると大変な事になっちゃうよ……


「はぁ!?」


麻衣があたしを挟んで身を乗り出す。


「ふざけないでよッ!なんであたしよりあんたが優先なわけ!?」


あたしを挟んで喧嘩する二人。



「いーや。宮下は彼氏とでもどっか行っとけ」

いや…それはちょっとひどいよ、三木くん……


「は?彼氏いないことわかって言ってんの?」


「あー、ごめんごめん(笑)」


「なんで含み笑いしながら言うわけ!?もー、三木なんてやめとけ、ちづるっ」


そんな会話を聞いて、笑わないでいる方がすごいと思う…。


「だめ、上原。離れる気ねーから、俺。」

「…______…ふはっ」


もう、おかしくて

楽しくて、

あったかくて、



「あははははっ、…ふッ、あははっ」