「うっそぉーーーーーーーーっっ!?」
キーンと、耳に響く麻衣の声。
でも、みんなが歌う音量には負けたみたいだけど。
「だから、宮下より俺のが優先」
やめてー、三木くん。
これ以上、麻衣をおちょくると大変な事になっちゃうよ……
「はぁ!?」
麻衣があたしを挟んで身を乗り出す。
「ふざけないでよッ!なんであたしよりあんたが優先なわけ!?」
あたしを挟んで喧嘩する二人。
「いーや。宮下は彼氏とでもどっか行っとけ」
いや…それはちょっとひどいよ、三木くん……
「は?彼氏いないことわかって言ってんの?」
「あー、ごめんごめん(笑)」
「なんで含み笑いしながら言うわけ!?もー、三木なんてやめとけ、ちづるっ」
そんな会話を聞いて、笑わないでいる方がすごいと思う…。
「だめ、上原。離れる気ねーから、俺。」
「…______…ふはっ」
もう、おかしくて
楽しくて、
あったかくて、
「あははははっ、…ふッ、あははっ」

![無題: 小野寺久子より [修正中]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.760/img/book/genre6.png)
