「奏太だって、してたじゃん」 ぁ、まって…。あたし。完璧ヤケになってる。 止まれ。 「は?してねぇよ」 お願い。止まって… 「してたじゃんっ!!!」 何言ってんの。こんな小ちゃいことで… やめてよ…。 き、もちがざわめく。 あたしは下ばっかり見て、奏太と目を合わさないようにする。 「…してたら、悪いわけ?」 え……な、に、それ…。 重く、黒いものがあたしの心臓を押しつぶす。