学校の奴らがいなくなったところで、

ようやく足を止めた。

・・・

「何なのよ、急に?」

掴まれてた腕が痛かったのか、

腕を擦りながら、オレに問いかける桃子。

・・・

オレはなんだがずっとムカムカしてた。

「あんなところで、告られてんじゃねえよ」

と、桃子に言ってもしょうがない事を、

言ってしまった。

・・・

もちろん桃子はムッとした顔で、

オレに反論する。

「知らないわよ!

あの男の子が勝手に告白してきたんじゃない。

私が一番驚いたんだから」

・・・

「ウソつけ、結構嬉しそうな顔してたくせに」


「なっ!そんな顔した憶えない。

大体、何で凌也にそんなこと言われなくちゃいけないわけ?

アンタだって、しょっちゅう、

女子から告られてんじゃない?」


「それは、向こうが勝手に」

「ほら見なさい、相手が勝手に告白してくるんだから、

私にも、アンタにも、何の罪もない」