好きになった人、愛した人。

そう思った瞬間、パッと唇が離された。


「みんな覚えとけよ! こいつは俺のもんだからな!!」


勝ち誇ったようにそう言う奈生に、あたしはその場に崩れ落ちそうになってしまう。


しかし、奈生に支えられているおかげでなんとかその場に立っていることができた。


「な、なんてことするのっ!!」


「言っただろ? 離さないって」


「で、でも……」


「悪い虫がつかねぇように見せびらかしとかねぇと」


そ、そんなもん?


なんだかキスをごまかされているような気もするけれど。