好きになった人、愛した人。

☆☆☆

そして、半年後。


パティシエの勉強は想像していたよりもずっとハードだった。


寝る間も惜しんでお菓子作りに没頭し、そして師匠の腕を盗めるだけ盗んだ。


大学で講義を受けている時とは違う、緊張感。


プロの世界を目の当たりにし、少しだけ挫折しそうにもなった。


それでも、あたしは半年間必死で勉強をした。


みんながほしくても手に入らなかったチャンスを、最大限に活用した。


その結果、日本へ帰る前日の夜、最後の最後に師匠から『いい出来じゃないか』
という言葉をいただいた。