"地"との契約…
それは、人間としての命が無くなること。
「シト兄! シト兄!」
トーヤが叫ぶ。
シトが倒れたのだった。
「トーヤ兄? どうしたの?」
「頼む。一緒に運んでくれ」
トーヤより年下の子が数人来た。
「シ、シト兄?!」
「うん。だから、一緒に運んで」
「うん! 任せてよ」
いくら、年上を運ぶといってもここはほとんど食べ物がない。
なので「シト兄、軽い…」と小さい子達が言った。
「ちゃんと、食べてるのかな?」
はっきり言ってシトは、全然食べていなかった。
「栄養不足ね」
一人の少女が、急に顔を出しそう言った。