「………」

知りたかった。

でも、怖かった。

「もう一度、お聞きします。"スイ"さん貴女は、自分の過去について知りたいですか?」

スイは、考えた。



答えは…


「ええ! どんな些細なことでもいいです! 殿下が…」

途中で、ヨワールの人差し指がスイの唇に当たった。

「ヨワールで、いいです。姫」

「いえ…でも」

ヨワールは、薄く笑った。

「貴女は、時期に姫君となります。断れない理由が出来るんですよ」

「それって…」