放課後になるといつも四人で帰るため、

ゆっくり準備をする。


そんないつも通りにしていると、

沙奈が小声で問いかけてきた。


「今日さ、ニ人で帰りたいんだけどいい?」


「二人?いいよー。でも何で?」


「それはあとで!」



「奈子?片平?何してんだ早く行くよ」


渉が不思議そうに問う。


「ごめん!今日あたしと沙奈二人で帰るからさ。先行って」




「…そーか?わかった。おい、愁行くぞ」


「お前と二人かよ…」


「…いいだろ、別に」


愁の言葉に渉も呆れかけていた。


「な、仲良くね~」

あたしと沙奈は顔を見合わせて苦笑しながら教室を出る。