「水希ちゃんは俺がどれだけ期待されずに生きてきたか分かってないだろ?」 期待。 「背負わされてる兄貴を見てたかもしれないけど、生まれた時から何も背負わせてもらえない俺はどうやって生きてくんだよ」 海先輩が言う。 「もう兄貴とは関わるな、学祭が終わったら俺とも関わるな」 そういうと海先輩は去った。 あたしは廊下に座り込んだ。