「制服」


「えっ?」


「制服着てる水希と並んでたら悪いことしてるみたいな気になる」


「別に7個しか変わらないですから」



そうは言っても、周りから見たらいけないことをしているように見えるかもしれない。


洸人さんはあたしを見ずに真っ直ぐ前を向いたまま話しかけてくる。



「あ、制服デート」



私が呟く。


目の前に高校生くらいのカップルがいて、手を繋いで噴水の周りを歩いてる。



「俺が水希と同い年だったらな」


「あたしは今の24歳の洸人さんのこと好きになったんですよ?」



あたしは洸人さんが見てないだろうと思ってガラにもないことを言った。