君と金魚、夜

「俺いい人だから今日は襲わない」


「当たり前です、てか今後一切襲われる予定ないです」


「あっそ」


「あと…洸人さんの話はもうしないんで」




海先輩が洸人さんのことを言われるのが嫌だということは伝わってくる。


気を悪くされてもあたしは嬉しくないし。




「お前やっぱり優しいな」


「すみません…」


「謝ることじゃねえから謝んないでよ、でも」


「でも？」


「兄貴より俺の方が好きって言わせてやるよ、…今までみたいに」





そう言うとまた海先輩が迫ってくる。