「……」




あたしの思考は止まる。


嬉しくて胸はときめいていて心臓は止まりそう。


でもどうしてあたし。




『嫌ならいい、けど俺今水希だから誘ってるんだけど』


「行きます」




洸人さんを好きなあたしが断れるわけない。




『よかった、じゃあ空けといて』


「はい」


『おやすみ』


「おやすみなさい」




そう言って電話を切った。


これは最後のチャンスかもしれない。


あたしの最後の夏の希望だ。