君と金魚、夜






「ちょっと水希。海先輩と何してたの?」


「何って…何もないよ…」


「怪しい」




ニヤニヤしながら聞いてくる茉侑。


華ちゃんと桐原さんは自分たちのグループに帰っていた。




「水希って海先輩と接点あったの?」


「ううん!ありえない!名前も知らなかったし」


「本当?」


「あ…えっと…一回だけ、プリントを廊下にばら撒いちゃった時があって、その時だけ」




嬉しそうに聞いてくる茉侑。


あたしに男関連の話が一度もないからかな。