後悔してない、笑顔で答えた渓君だけど。


私は、仲間の恋に涙した。


「しかたない!」


愛子はそれしか言わなかった。

あれから。


渓君も普通に振る舞っていた。

でも、帰り際には


「バイト行けるの?」


愛子は聞いていた。


「あーもちろんだよ!旅費!稼がないとだろ!」


渓君も大分、落ち着いた感じで答えていた。


私は、まだ心の奥がチクチクしていたけど。


「渓君、大丈夫かな?」


愛子に思わず聞いた。


「案外?さっぱりしてるからねー!昨日、カラオケ行って思いきりドンチャン騒ぎしたみたいだしさ!」


「そうなんだ!武司君も心配してたしね。」


少しほっとした。


「あいつらの仲には、私も入れないから!よかったよ!」


愛子も?


男同士の友情ってものの中にはズカズカと、入る事が出来ない!みたいだ。


「なんか甘いもの食べたくない?」


愛子が突然言った。


「うん!食べたい!」


「あっ!でも?旅行までダイエットする?」


「あー海だしね?」


私も近ごろ太り気味。


どうしよう!


水着だし。


「止め止め!今日は行くよ!!」


愛子が私の腕を引っ張った。


私たち。


女同士はやっぱり?


食べるしかないんだよね!


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