君は私の太陽だ

何でこうなるの?


私は、自転車をこぎながら何度も思った。


今日、パン屋さんに行っても?

厨房仕事の武司君には、会わないし。


仮に、会ったとしても?


会話すら出来ないと思うから。

いつから?


お母さんも、メロンパンのファンになったのだろう……。

ちょっと、笑えるんだけど!


駅前のスーパーの前に、自転車を置いて、早速、お味噌がある場所へ急いだ。


買い物は慣れていた。

大体の、配列は覚えてる。


調味料の所でいつもの、味噌を選んだ。


レジに向かおうとした時?


………あれ?


嘘!


武司君が居る?


瞬きを何度もしてみる。


調味料と並んで小麦粉など、ケーキ作りに使う器具や、トッピング類が配列している前で。


武司君が何かを探している!


私の足が勝手に動く。


「武司君?」


さすがに武司君も?


びっくりした顔をしているんだけど。


「美佐ちゃん!」


「武司君!探し物してる?」


武司君の手には、小さなメモ書きがあって、


お店で頼まれた材料を、買い出しに来ていた。


「私も手伝うよ!」


「マジで!ありがとう!」


こういうの、男の子は、苦手だよね。


「あったよ!こっちに!」


そしてメモに書いてあった、品物が揃った。


「助かったよ!俺、めちゃめちゃ、こういうの苦手でさぁ!」

あっ!

やっと、笑ったね!


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