授業が終わっても、渓君にさえ近づく事が出来なかった!


近づいて来たのは、智美ちゃんで。


「昨日の、新情報は当たりだったの?」


心配そうに私を見る智美ちゃん。


昨日、渓君に相談した事。


そしてさっきの出来事を、話した。


「そうだったんだぁ。結果気になるね?」


智美ちゃんは武司君の方を、向きながら


「聞いてきてもいいけど?」


もう、智美ちゃんたら。


さっきの愛子みたいに、なっちゃうよー。


「いーから!智美ちゃん、私が聞くから。」


智美ちゃんが席を立ったから
思わず、言っちゃったりして!

「分かった!聞いたよ?今の言葉!!私、美佐ちゃんから、結果聞くからね!」


今、言ってしまった言葉…撤回、出来ないよね?


うー!


どうしよう?


ため息が出るんだけど。


ところで?


かず君を旅行に誘おうかと、悩んでいる智美ちゃん。


「かず君の事なんだけど?」


逆に。


智美ちゃんの顔が、だんだん赤くなる。


「会わなきゃいけないよね?
私も………覚悟決めたの!」


恋するパワーは、尊敬するんだけど


「美佐ちゃん?お見舞いに、今度付き合って!」


「分かった!かず君も、嬉しいと思うよ!」


覚悟決めたって?


智美ちゃんの恋は速度を上げた。



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