後悔したくない…。

その言葉が私の心に突き刺さる。


みんなが、帰った後の余韻がまだ残っている。


私も?


渓君と同じ思いだ。


夏の旅行に勝負をするか?


その前に告白しちゃおうかな?

勇気があるなら?


告白してしまいたい!


片思いがこんなに切ないんだ。

武司君とこのまま、なんて嫌だし!


恋する気持ちは、男女問わず複雑だったりする。


携帯電話の着信音が鳴りビックリした。


携帯の表示は智美ちゃんだった。


「もしもし?」


「美佐ちゃん、新情報なんだけどね!」


「えっ?なんの?」


どうやら智美ちゃんの口調は、興奮気味。


「今、武司君達と、離れたんだけどね?」


「う、うん!」


「どうやら?武司君、つい最近うちの学校の後輩から、告白されたみたい!」


そうなんだ。。


鳥肌が立ってきたんだけど!


「渓君がさぁ。お前どうするんだよって、聞いてたの!」


「武司君の反応は?」


「それがね?微妙だったりしてね!美佐ちゃん、早く確かめたら?」


声が、震えてきた。


「愛子ちゃんが、居なかったから私もはっきりしなよー!しか言えなくて!」


愛子だったら、突っ込むだけの勢いがあるのを、智美ちゃんも分かっていた。


「ライバル出現か!」


私はそれしか、言えなかった。

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