「やっちまった…。」


「皆、心配してたよ!」


私は、智美ちゃんの伝言を思い出した。


「ある女の子から、伝言頼まれたの…。」


今は名前を伏せておくね?

智美ちゃん!


「今は、悔しいと思うけど、元気だして欲しいって!」


「………。」


「彼女は泣きながら、私に言ってきたの。」


「そっか!」


「きっとかず君の事、好きなのかもね?」


「誰?」


かず君がやっぱり尋ねるけど、今は、言えない。


「それは、言えないよ!」


愛子も

「まったく危ないんだから!
期待のエースが怪我して恥ずかしいよ!
うちの学校のバスケ部は強くて有名なんでしょ!
あんたが早く復帰しないと、駄目になるよ!」


愛子らしい。


「そうだな?こんなので、負けてられないや」

ようやく、かず君にも笑顔が戻ってきた。


「そういえば?美佐の母さん、此処の看護婦だよね?」


「そうだけど?」


「……恥ずかしいな。」


頬が赤くなる、かず君。


「ほら、両腕使えないからさ!トイレや風呂だって、まるで?赤ちゃん状態なんだよ!」


三人共、笑うしかなかった!


「いーのよ!堂々としてれば!」


「お母さんには、聞かないよ!私も、恥ずかしいもん!」


智美ちゃん?


聞いてる?


大丈夫みたいだよ!


ちゃんと伝えたから。


この次は?

智美ちゃんの番だからね!


.