君は私の太陽だ

歌うより、聞いてる方が、好きだなんて……。

本当かな?


「上手いね!武司君!」


私は歌い終わった、武司君を見て何度も言ってしまった。


そして。

三人が、声を揃えて!


「次は、美佐ちゃんだよ」


武司君からリモコンを渡された。


どうしよう?

18番なんて、ないし!

この空気…。

まずいよね?

固まってるうちに、


「いーよ!強制じゃないし!」

渓君が、ジュースを飲みながら言ってくれた。


「うん。」


せっかく、来たんだし。


武司君も、歌ってくれたし。

友達に乾杯だし。


今、凄く楽しいから。


それに、嬉しいから!


「決めた!」


私は、リモコンと睨めっこして、前に何回か?披露した事がある曲を選曲した。


武司君が、私の横で…。

拍手する。

緊張して、マイクを持つ手が、震える。

こんな気分。

久しぶりなんだけど。

たかが?
カラオケなんだけど。


好きな人に聞いてもらう、なんて……。

恥ずかしいよ。


画面には、既にイントロが流れてる。


私は…。


片思いをする女の子の可愛く、切ない、だけど一生懸命で、前向きな気持ちを。


一つ一つの歌詞を…、武司君に、気付いて欲しいと。


気持ちを込めて…。

歌った。

右隣にいる私の、好きな人は、どう?思ってるんだろう!


武司君を、見れないまま。


私は、歌い終えた。


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