皆で、ジュースを注文して、何故か?


渓君が、


「かんばーい!」


グラスを前に出した。


愛子も?


「何に!乾杯?なんだ?」


首を傾げながらジュースを前にだした。


四人共、渓君の発想に大笑いしながら乾杯した。


緊張感が和らぐ。


渓君って、面白いんだね!


「まっ!これから、よろしくねって感じかな。」


渓君も、とっさに、思いついた言葉だったみたいで笑うしかなかったみたい。


「合コンで、よく来るんだ?」

愛子は、早速、質問する。


「うん。駅前だからねー。誘いやすいんだよね!」


渓君がリモコンを検索しながら言う。


愛子は、さっきから私に、


『話しかけなよ!』


視線でサインを送ってくるんだよね。


うん。


分かってる。


今が、チャンスなんだよね!


でも。


心臓ドキドキで、目の前にあるジュースばかり、飲んでいる。


「武司君も、合コンとか行くの?」


聞いてしまったりして?


「たまーにね!」


あ〜たまーにね。


「そうなんだ。アハハ」


苦笑いするしかない。


「武司って、モテるからさー。人が本当にいなくて困ってる時しか、正直、誘いたくなかったりして。」


渓君が、言った。


「ひでーなー!俺はあんまり、合コンって好きじゃないって、前から言ってるだろう!」


「二人って、面白いね!」


思わず、今の会話を聞いて言ってしまった。


「じゃっ!俺から歌わせていただきます!」


渓君が、マイクを握った。


へぇー!

なかなか、やるじゃん。

愛子もひたすらリモコンと睨めっこしてる。


「美佐ちゃんは?歌わないの?」


隣りにいる武司君が言う。


「歌うより、聞いてるほうが好きなんだよね。」


「俺も、どちらかと言えば、美佐ちゃんと同じ。」


きゃぁ!

赤くなる。

顔が、どんどん赤くなるよー!

まだ、始まったばかりなのに。

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