君は私の太陽だ

「おはよう!」

新聞に目を通している、お父さんに挨拶した後。


「自転車の事なんだけど…」


私は、まだ迷っていた。

もう少し待って?なんて、言えないし…。


武司君に会いたいから、バス通勤にしたい!なんて…言ったらどう答えるのかな?


「自転車か?もう少し待ってなさい!」


持っている新聞をめくりながら、お父さんは言った。


「う・うん。」


昨日の愛子の言葉が、頭から離れない。


「バス、一緒だといいね!」


そうなんだけど…。

泣いてる所見られたんだよね。
なんて?言おう。

結局、頭の整理がつかないまま、バスに乗っていた。

相変わらず緊張する。

でも、ここで頑張らなきゃね!
決めたんだ!

頑張ろうって。

私は、吊り革に捕まって、何処か?で乗ってくるであろう武司君の姿を、待っていた。

ドキドキするんだけど!

周りは、うちの学生でいっぱいになってきた。

この人込みの中、次々バスに乗ってくる人の波に、体は押され…。


身をよじりながら、定位置に戻す。

此処にいないと、見えないんだけどー!

私は、入り口に近い所で、吊り革を強く捕まり直した。

とにかく、この位置をキープしなきゃ!


腕が棒のように、なってきたんだけど。


きついよー!

武司君!

心の中で、叫んだ。

その時、武司君がバスに、乗ってきた!


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