実は、彼女はご主人様でした。

真人は小さく溜め息を漏らす。


これ以上言ったところで何かが変わるようには思えない。それなら、徐々に桜雪を真人自身が変えていくしかない。


そう思い、真人は桜雪の手を握った。



「な、何だ。いきなり」

「こう、突然のことには弱いよね、桜雪は」



握られた手から真人の温かさが伝わってくる。そう考えると、桜雪の頬は瞬時に赤くなっていった。



「こういう気持ちって大切だと俺、思うよ」

「え…」

「こうやって赤くなって恥ずかしがる気持ち」

「……」

「桜雪の言葉が嘘じゃないことは分かってる。だけど、俺はそうやって顔を赤くしながら俺と向き合ってくれてる桜雪のこと、可愛いと思うんだ」

「か、可愛い…」



真人の言葉に、声を詰まらせる桜雪。

既に顔は赤いため、これ以上の火照りは期待できない。