実は、彼女はご主人様でした。

「な、ななな何だ…」

「うわっ…可愛い…」



逸らす目は潤み、赤くさせた頬は熱を帯びる。
目を合わせるだけで照れる姿を見せてくれる桜雪が、真人の瞳には可愛らしく映った。



「ド、ドキドキする…」

「え…ドキドキ?」

「あ、あぁ…何と言うか…なんだ…とにかく恥ずかしいんだ!」

「うわ…嬉しいこと言うね」

「う、嬉しい?」

「そりゃ嬉しいよ。意識してくれてるってことでしょ?」

「意識…」



 “それが恋だよ”


本来の桜雪の言葉を思い出す。桜雪は胸に手を当て、落ち着くのを待つが、中々体は言うことを聞いてくれない。

その焦りが更に頬を赤くさせる。



「ねぇ、桜雪」