パッと上を向く。



「オレに?」



そう言いながら手紙を開ける水沢くん。



え?!



ここで開けるの?!



「ちょっ!ちょちょちょっと待って!」



急いで水沢くんの手に飛びつく。



「は?!」



すると水沢くんは驚いた声を出した。



「ほ、本人がいるところで読まないで!恥ずかしいから!」



「なんでだよー?気になんじゃんか」



「手紙にした意味ないでしょ!」



あたしのこの言葉でやっと納得してくれた。



あ、危なかった〜!



目の前で読まれたら緊張で、心臓止まっちゃうよ。



水沢くんのバカ。



「帰ろっ。水沢くん」



「そーだな」



あたしたちは教室から出た。



手紙渡したし、もう立ち止まったりなんかしない。



これでムリだったら諦めるんだ。



諦められなくても……この気持ちにフタをしなくちゃいけない。



那智ちゃんのために…。



これで、今日で………………







あたしの初恋が終わるー…。