ど、どど、どうしよう!?



手紙、まだ入れてないんだけど!



「早く帰ろうぜ」



き、来てしまった…。



ドアにもたれかかって、微笑む。



う〜。



「そ、そうだね」



あたしは手を後ろに回したまま水沢に近づく。



どうしよう。



この手紙どうカバンに直せばいいのー?!



「ん?」



ービクッ



き、気づかれた…?



「日野、その手紙なんだ?」



やっぱり…。



もう泣きたい。



こんなアホな自分がイヤになってきた。



…そういえば「手紙」って言ったよね?



なんでそこまでバレて…あ。



水沢くんのが身長30cmくらい高いんだった…。



〜っ。



もう直接渡してしまえ!



かたく目をつぶって手紙を差し出す。



「み、水沢くんに…」



ヤケクソで水沢くんに差し出したけど…緊張するよー!



体すごく暑いし…!



あたしの手から手紙がなくなった。