とりあえず、ここまで話してだいたいの事情は分かったものの……
まだ分からないことも多い。
やっぱり、マグノアとおばあちゃんに聞いてみるのが一番かな…
「エルノ、とりあえず私はおばあちゃんのとこに戻るね。」
「あ…うん。」
なんだかリアクションが暗い。
もう私は、この国には戻ってくる気がないと思われてるのかな。
「おばあちゃんに、新しい情報がないかを聞き出してからまた来るよ。」
「また、戻ってきてくれるの?」
不安そうな目で、ジッと見つめられる。
何か、そんなに不安なことがあるのかな……
私は右手の小指を立てた状態で、手をエルノに近づけた。
「なに…?」
「指切り。約束するときにするんだよ。」
「約束……はは、良いね。」
約束、という言葉が嬉しかったのか……。
エルノは微笑んだ。
そして私を真似て、右手の小指を立てた。
お互いの小指を絡ませる。
「早めに戻るから。」
「…うん。」



