【完】ダンデライオン








門の前に立ち尽くして話し込んでいたけど、やっとお城に向かって足を進めた。




エルノには手を握られたままだけど。




門からしばらくは何もない一本道だったけど、しばらく歩くと、お店が並ぶ通りが見えてきた。





一階がお店で、二階から上が住居スペースになった建物が多い。





建物はだいたい5階建てくらいのものが多い。見た目はヨーロッパ風。
窓が大きくて、お花を飾っている家がほとんど。





キョロキョロする私を見て、エルノは親切に説明してくれた。





「お城に行くには、城下の街を通るんだよ。ここには、この国の人たちが沢山暮らしてる。」





「へぇ……」





城下の街は少し静かで、活気に溢れてる…とはあまり言えない雰囲気。




それでも、野菜や果物を売るお店、レストランみたいな店、オープンカフェなどが並んでいた。





カフェの店員さんであろうエプロンをした綺麗なお姉さんが、こちらに気付いて「あら!」と声をあげた。





お姉さんも、金髪で日本人離れした顔立ち。青い瞳がとても綺麗。



「王子!お買い物ですか?」





「うーん、今日は通りかかっただけだよ」




お姉さんは気軽にエルノに話しかける。
エルノも、お姉さんのフランクな態度は気にしてないみたい。





通りかかっただけ、というエルノの言葉にお姉さんは残念そうな顔をする。





「あらー、そうなんですかー?ゆっくりお茶してってくだされば良いのにー……って、あら?」





……お姉さんは、エルノの後ろに立つ私に気付いたみたい。