今回の、私のお使いの役目を思い出す。
おばあちゃんは春を取り戻す方法を探している。
その手がかりとして、雪の国の本や文献をおばあちゃんは読み漁っていて……今回はその本を雪の国に返却しに行く。
そして、「まだ手がかりは見つからない」と、伝える。
それが今回の私の役目だった。
でも、春が来ないのは、魔法で永遠の命が得たからってこと?
そもそも、それをおばあちゃんは知ってるのかな?
だとしたら、その魔法を解除が出来れば解決するんじゃ…!
私は狼に聞いてみる。
「ねぇ!それって、私のおばあちゃんは知ってるの!?」
『…知っている。』
じゃあ話が早いじゃない!
「じゃあ!その永遠の命っていう魔法を解除しちゃえば良いんじゃん!!」
でも、そう簡単な話ではないみたい。
そういう雰囲気であることをうっすらと感じ取った。
やはり、その通りみたいで狼は説明しだした。
その口調は、何だか重い。
『魔法の解除は、魔法をかけた者以外には…出来ないことだ。』
「そうなの!?で、でもその人に解除してもらうように頼めば…」
『…無理だ。』
狼は、即答した。
あんまりに否定が早かったから、反論しようとしたけど。
狼は、私を真剣に見ていた。
『それは、無理だ。かつて、魔法をかけた者は……』
嫌な予感がする……。
どうか、外れてほしい…。
『もう、亡くなっている。』



