「手鏡……」




手鏡は折りたたみ式で、まだ開いたことがなかったな…と思い、開いてみた。



開いて見ると、傷一つない鏡が私を映す。




その鏡で、自分を見つめていると、突然前触れもなく鏡がコロンと外れ、膝の上に落ちてきた。




「えぇっ…!?」




初めて鏡開いたのに、鏡部分が外れるなんて……ソッコー不良品…?
と思ったら、それは違った。




もともと鏡がはまっていた部分に、何か紙みたいなのが入っていた。



この紙に圧迫されて、鏡部分が外れてしまったんだろう……。




ってゆうか、何?
この紙……





その紙はキレイに折りたたまれてあり、私は丁寧にそれを広げた。




「……!」





その紙を見て、私は涙が止まらなくなった。
その紙は、おばあちゃんから私への、手紙だった………。