マグノアは、フイ、とそっぽを向いた。
『私には分からない。しかし、お前に魔法を使う魔力はないだろう?』
「魔力…?」
聞いたことのない言葉に、私はまた混乱する。
マグノアはそっぽを向いたままだけど、ちゃんと質問には答えてくれる。
『この、雪の国では魔法が使えるが…魔力というものを持っていて……それは体力みたいなものだ。人によって力の強さが違う。』
……体力…?
なんか、例えがおかしいような……。まぁ突っ込まないでおこう。
「でも、私は強さうんぬんの前に、魔力を持ってないんだけど…
…」
『そうだな。それなのに、魔力。持たないはずのお前がなぜ魔法が使えるのか……それは、』
それは……?
「そ、それは……?」
『……?えっ、分からないのか?』
「えっ」
マグノアが、マジで分かんないの?みたいな顔をしていた。
……言ってくれないの????
『……お前は、本当に……手のかかる……バカ』
マグノアは、自分の言いたいことが伝わらなかったショックからか、ガックリと雪の上に沈み込んだ。
ってゆうか、最後にさりげなくバカって言ったの、聞こえてるけど。



