エルノは私を座らせた後、向かい側に座った。
エルノはテーブルに頬杖をつき、ニコニコしながら私に質問をした。
「たんぽぽは、この国の食事は初めて?」
「あ、えーと…お昼にケイスさんのカフェで何か色々とご馳走してもらったんだけど……」
何を食べたのかをエルノに教えたいけど、食べ物の名前が一切思い出せない……。
ウメって食べ物があって、梅とは全然違ったってとこしか…覚えてない…!!
何で関係ないことしか覚えてないんだろう……。
残念すぎる……。
エルノは、「そうなんだ」と笑っている。
「やっぱり、たんぽぽの世界とは食べ物も違うんでしょ?」
「うん!!」
私は即答した。
その様子に、エルノはフフッと笑った。
「即答かー、そんなに違うのかな?おばあさまも、似たようなことを言っていたし……」
そういえば、おばあちゃんも言っていた。
同じ見た目でも名前が違うとか、その逆とか……確かにそんな感じだった。
「そっかー…夕食が、たんぽぽの口に合えば良いんだけど。ちょっと心配だな」
エルノは少し心配そうな顔をしていた。



