マグノアが私を放置して行ってしまったので、もと来た道をすごすごと歩いて部屋へと戻ってきた。
広い部屋に入り、中心に置かれてある大きなベッドに飛び込む。
「……はー、」
大きく息を吐くと、少し心が落ち着いた。
ベッドからは、ほんのりとお花のような香りがする。
生地は柔らかく、包み込むような心地よさ。
なんか…眠くなってきたな……。
疲れてんのかな…。
確かに、疲れているかと言われれば疲れている。
色々と重たい話ばっかだったし、精神的にも。
まぶたが落ちてきて、完全に眠りかかってきた…………
だけど。
コンコンコン!!
「!?」
突然、結構激しいノックが聞こえてバチっと覚醒した。
「は…はい?」
とりあえず返事をすると、「たんぽぽ!」とドアの向こうから聞き慣れた声がした。
どうやらノックをしてきたのはエルノだったらしい。
一体何だろう?とドアを開けた。