【完】ダンデライオン







え……なに…?
まじで気になるんだけど…。





「え、あの、本当に何なの?」





『……何となく分かった。あの人が、お前に感じた可能性を…』




「え?」




おばあちゃんが、私に感じた可能性…?マグノアにも分かったの?


それって一体……




「ねぇ、それって……」



マグノアは、私の言いたいことの察しがついたみたいで、プイッとそっぽを向いた。




『あの人が言わないということは、まだ言うべきじゃない。また今度言う。』




「今度」、「いつか」、それっていつのことなの…?
私は、いつまでこの国にいられるかも分からないのに。





「今度って、いつ…?」






私の不安に気付いたのか、マグノアは気まずそうな顔をした。


マグノアにそんな顔をさせてしまったことに、罪悪感を感じた。




でも、マグノアは優しくフッと笑った。






『……そうだな…、次に会った時話す。約束する。』





「え…」





話してくれるの…?
まだ言わないって言ってたのに。




呆然とする私に、マグノアは照れたのか「言わなくて良いんなら、言わん。」と言い出した。




ここで機嫌を悪くされたら困る。
その一心で明るく取り繕う。




「いやいやいや!話してよー!お願いー」




マグノアは私のその様子を見て、少し安心したような顔を、一瞬だけした。